Vol.15 広告代理店での経験が活き、本社にスカウト。ご当地スーパーの仕事から学ぶこと

東京の広告代理店から、名寄発祥のスーパーに転職
大学を卒業して3年間、都内の広告代理店で仕事をしていたんですが、会社を辞めて、埼玉の実家に帰ろうと思ったんです。そのときちょうど父親が豊富町の酪農系の会社に転職しまして。実家に帰ろうと思ったら、実家が北海道になってしまったというのが移住の経緯です(笑)
北海道に来てからは、道北を中心に展開する総合スーパー・西條稚内店にパートとして勤務していました。3・4カ月働いた後、社員にならないかと声をかけてもらって、今は西條本社で正社員としてバイヤーをしています。
実は、北海道に移住した当初は、まずパートで働いてから札幌で就職しようと思っていたのですが、せっかくなら地元の皆さんの役に立てるような企業で働きたいと考え、思い浮かんだのが西條グループでした。
パートとして働く中で、小売業の業務はいろんなことに応用できるということに気づきました。接客・予算の管理・商品管理など、広範囲に応用できるスキルを今も学び続けられることは刺激になります。
働き始めてからは、積極的にやってみたいことを上司に提案していきました。それで、社内で正社員にしたいという話が上がったようで、1年目でパートから正社員にしていただくことに。行動力と考え方を評価してもらえたみたいです。正社員になったタイミングで、職場も本社のある名寄へ異動になり、引っ越すことになりました。
上司からは「北海道の人は雄大な自然環境で育っていることから、のんびり・ゆったりしている人が多いが、萩原さんは前職で競争社会の環境にいたからか、日々いろんなアンテナを持って意見を上司にぶつけてくれる。社内でもいい刺激になっている」と言ってもらえてうれしかったです。

前職との共通点と、ローカルな現場で学ぶこと
前職の広告代理店での仕事と今のスーパーのバイヤーの仕事は、基本的な考え方が似ているなと感じます。どちらの仕事も同じくらい、自分が考え行動したことに対する結果が売上に表れる仕事なんです。
例えば、どんなお客さんが多いのか、お客さんがどういうことに興味をもっているのかを売り場で見ながら分析し、どんな商品や売り場にするか考えていく。そういったデータ分析能力は、前職で培われたものが活きています。
地元に根付いた企業で働きたいと思い勤務先として選んだ西條ですが、入社してみてもそのイメージは変わりませんでした。
最初はギフト売り場の仕事をしていたんです。ある日、お客さんが商品を持ってきて「いつもの感じで包んで」って言うんです。いつもの感じでって言われても、初めて会うんだから分からないよ!という感じなんですよ(笑)
でも、それだけお客様との関係性が築けている会社なのだなと感じました。私もこの環境の中で、コミュニケーション能力も向上していけたらなと思います。

東京から名寄へ……ガラリと変わった生活環境を楽しむ
北海道にはこれまで来たことがなくて、引っ越してから初めて来ました。
北海道に住む前は東京に住んでいたのですが、東京と比べて家賃や物価が安くて、金銭的に暮らしやすいなと思います。
たしかに東京に比べれば物は少ないんですが、私は物欲がない方なので苦にはならないです。強いて言えば二郎系ラーメンが無いのは困る(笑) 東京にいたころは週3、4回は食べに行っていたので、今でも思い出すと食べたくなります。でも最近、旭川市に二郎系ラーメンのお店ができましたね。名寄から車で1時間30分くらいで行けるので嬉しいです。
北海道に来てから車を買いまして、雪が降っていないタイミングで富良野や札幌に遊びに行くこともあります。
名寄の雪は今年初めて経験しました。稚内に住んでいた時は膝までだったのに、名寄では腰まで雪に埋まってしまって……。車も埋まって動かなくなったので、飲み友達でもある上司に助けを求めたんですけど、全然来てくれなくて、ちょっと心が折れそうになりました(笑)
こっちでは、職場とプライベートの垣根があまりないので、その距離感が嫌じゃないかと聞かれるんですが、私は苦に感じていません。どちらかというとみんなと仲良くなりたいというタイプなので。
私みたいなタイプは楽しく暮らせると思います。私は、住むなら東京より名寄の方がいいかな。


プロフィール
萩原 群
1993年静岡県生まれ。都内の広告代理店での勤務後、2020年に株式会社西條に入社。現在は西條名寄店で商品部バイヤーとして勤務。
北海道の人は優しいという事前情報があったんですけど、名寄の人たちは思っていたより穏やかな人たちが多くて驚きました。それと、生鮮売り場が東京と比べても充実していると感じます。
西條グループ
- http://www.saijo-dp.co.jp/saijo_tenpo.html