Vol.19 挑戦し続けた先にたどり着いた、「好きを仕事にできるまち」
思い切りの良さで次々と挑戦。好奇心のおもむくまま名寄へ
高校卒業後、軽貨物業の法人営業をしていました。だんだん仕事を任されるようになって、自分の担当の売上額が3億円に到達したんです。
生涯年収って3億円くらいっていうじゃないですか。それなら「独立して自分で仕事をしても良いんじゃないか」とふと思ったんです。
そこで、19歳で軽貨物運送の事業を立ち上げました。……勢いで生きているなとつくづく思います(笑)。関係性を築くことで案件をいただけるような仕事だったので、お客様のために昼夜問わず働いていました。
起業後、周りに経営者が多かった環境もあって、株式投資やFXの話をよく聞くようになりました。話を聞いていると、僕らが一生懸命に働いて月数十万円稼ぐところを、彼らはお金を動かすことで自分の月収くらい増やしている。当初は「そんな簡単なことなら僕にもできるかも」と考え、思い切って投資家にシフトチェンジしました。19歳で起業した時と同じように勢いに任せて動きましたが、知識不足で損はしたくはないと思い、勉強して資格をとり、証券会社に入って最新の金融の知識を学んでから、投資家として独立しました。
それまで東京に住んでいたのですが、投資家になり、どこで仕事しても良くなったので、生まれである宮城県に戻りました。
僕が宮城に戻ったと聞いた名寄に住む友人から「北海道に来なよ」と連絡があり、「あ、行ってみよう」と。「新しい場所に住んでみたいな」くらいの気持ちで、名寄に移住してきました。
ここで師匠と出会い、釣りの世界にのめりこむ
名寄に来てからは大きく5つの仕事をしながら暮らしています。収入源の分散をはかりたいという狙いもありますが、未経験のことへの好奇心が強いんです。投資関連の仕事をメインにしつつ、ふうれん望湖台自然公園キャンプ場や農家さんのお手伝い、飲食店でも働いています。釣り具メーカーのスポンサーを受けながら、釣りの魅力を広めるインフルエンサーとしても活動中です。
釣りは北海道に来てから始めたのですが、最初は全く知識がなくて、詳しい方に師匠となってもらい、付きっきりで教えてもらっていたんです。釣りにはまったきっかけは、1メーター以上のイトウが釣れたときですかね。大河の中に自分より大きな生き物がいる……と思うとロマンがあって、いつの間にか釣りにはまっていました。
そんな僕の釣りの師匠とは、実はここ、モルトリップ(名寄のビアバー)で出会ったんですよ。
名寄には自分の好きなことをやっている方が多いなと感じますが、ここモルトリップにはそういった方が特に多く来るし、出会える場所だと思います。店主である風間さんが自分の好きなことを仕事にしている方だからこそ、同じタイプの人がこのお店に惹きつけられているのかな。ここは、僕のお気に入りの場所です。
誰でも「好きを仕事にするチャンス」のあるまち
この3年間、釣りやウィンタースポーツを極めている人たちにたくさん会いました。経営者の方や農家の方にもお会いする機会が多いのですが、みなさん自分の仕事に誇りを持っている方ばかりです。
名寄は「好きを仕事にできるまち」だと思います。もちろん東京でも好きを仕事にすることは可能だと思いますが、ライバルの多さがどうしても障壁になる。名寄では、チャレンジしたいと声をあげていけば、誰にでもチャンスがあります。
僕もいろんな方に声をかけていただき、様々なことに名寄で挑戦できています。たとえば、飲食店で働くこと。飲食業の経験がなかったし、地元である宮城の牡蠣をいろんな人に食べてほしいという夢があったので働き始めました。北海道の牡蠣の旬が終わる4月ごろに宮城の牡蠣が大きくなるので、その時期にお客様にお出ししようかなと思っています。
こんな風に「好きを仕事にするチャンス」がある名寄ですが、名寄の魅力はまだまだ市内だけの発信にとどまっているように思います。外にももっと名寄の魅力を広めていきたいですね。
プロフィール
伊藤 龍司
1995年宮城県生まれ。2020年に名寄へ移住。投資家やYouTuberとしての活動の他、ふうれん望湖台自然公園キャンプ場や名寄の飲食店スタッフなど、名寄に関わる仕事を複数兼業している。
モルトリップの店長さんである風間さんの絞るビールを飲むまで、僕はビールが飲めませんでした。でも風間さんのビールはどれも美味しいです! 今日はどのくらい酔いたいかによって、アルコール度数で飲むビールを決めています(笑)。
YouTubeチャンネル名
- Non stop! Anglers 北海道🇯🇵 @nonstop_anglers