Vol.20 居心地がよくなったこのまちで、趣味のトレーニングを仕事に
「20代のうちに挑戦したい」と名寄でジムをスタート
出身は愛別町です。自動車整備士として旭川で就職しましたが、20歳のときに名寄の自動車ディーラーに配属となり、そこから現在まで名寄に住んでいます。
僕は人と話すのが苦手だったので、裏方の仕事である整備士の仕事を選びました。でも、仕事をしていく中で、機械に向き合って作業しているよりも、お客さんとのやりとりが好きだなあと気づいたんです。車の整備に来るお客さんとのやりとりを通して、人となりが見えたり、車を直して悩みを解決してあげられたときに楽しさを感じました。人と話すのが苦手と思っていたのに、人と関わることにやりがいを見出せたんです。僕にとっては、これはとても意外なことでしたね。
整備士として働く傍ら、23歳くらいから筋トレにはまり、仕事終わりにスポーツセンターに寄ってから帰るというルーティンを3、4年間続けていました。筋トレを続ける中で「パーソナルジム」を立ち上げるのもいいなとなんとなく考えていました。人と関われる仕事だし、自分の好きなトレーニングを教えることもできますしね。
そんなときに、配属していたディーラーの店舗が名寄から撤退することになりました。旭川の店に戻るという選択もあったのですが、20代のうちに何かやっておきたいなと思い、念願のパーソナルジムを名寄に作ることにしました。
旭川でジムを作るという選択もあったのですが、社会人になってからは名寄にいることの方が長かったので、名寄に知り合いも多く、こちらの方が安心して事業を始められると思い、名寄でジムを開業しました。
立ち上げの際には、名寄でお店の経営をされている方にも相談に乗ってもらいましたね。また、確定申告もよく分からなかったので名寄市の商工会議所に相談しに行きました。商工会議所に加入しておくと、給付金の情報など、自分から調べていかないと入ってこないような情報ももらえるので、加入して良かったなと思っています。
運動が苦手な人も、一人じゃ気まずい人も来やすい場所にしたい
トレーニングは独学で学んでいましたが、今は札幌や旭川、本州へ研修に行ったり、オンラインサロンに参加して知識を得たりしています。
僕の運営するジム『FREAK GYM』のお客さんは30~40代の女性が多いですね。すでにここに通っている方からの紹介で知ったという方が多いです。来る方の中には筋トレが苦手という方もいらっしゃいますが、僕と一緒にトレーニングをして「この人と一緒にやるのは楽しいな」と思ってもらえたらいいな。
今後やりたいなと思っているのは、夜に3、4人のグループでトレーニングすること。1人でジムに行くのは気まずいなと思っている人も、複数人のグループセッションなら来やすいかなと思って。夫婦で来てもいいし、友達同士で来てもいい。例えば、夜9時くらいから50分間トレーニングをしてから、家に帰ってすぐ寝る。そんな感じで半分遊び・半分運動のように取り組んでもらえたらいいなと思っています。
名寄人同士の繋がりが「やりたい」をかなえてくれる
僕は夏の趣味が多いんですが、その中の一つがサバイバルゲームです。名寄に来たばかりのとき、サバゲーを名寄でやっているという情報をInstagramで知り、興味があったので1人で道具も持たずに参加しました。サバゲーの会場に行って「道具を貸してください」と声をかけたら、参加者の皆さんが快く貸してくださったんです。今ではサバゲー友達もでき、一緒にサバゲー遠征に行くこともあります。
何かしたいなと思ったら、とりあえずいろんな人に声をかけていけば実現する……名寄は、そんなラッキーなことが起きやすいまちだなと思っています。
まちの人同士の繋がりがあちこちに広がっているので、誰か一人に声をかけたら、人づてにポンポンと話が回って、ものごとが動き出すこともしばしば。
実際、「ツーリングをやりたい」と周りに言っていたらサバゲー仲間にツーリングに連れて行ってもらえたことも。自分が発信すれば、誰かがキャッチしてくれる。名寄はそんなまちです。
プロフィール
福井 智企
1993年愛別町生まれ。2013年に名寄へ移住。パーソナルジム『FREAK GYM』を経営。
『FREAK GYM』の店名のフリークは変わり者という意味もあります。僕は変わり者が好きで、お客さんでも「この人変わっているな」という人こそ魅力を感じます。普通じゃないな、という人に面白さを感じますね。
FREAK GYM
- 名寄市西7条南6丁目8−2