移住者インタビューINTERVIEW

Vol.7 名寄をもっと楽しい街にしたい。「生きること」を自然体で、がんばる

仕事と育児をどちらも楽しく。人とのつながりで街に関わる

高校までは名寄で過ごし、京都の大学に進学しました。高校時代にラテンパーカッションを習っていて、英語やスペイン語を学びたいという想いがありましたし、将来は音楽関係の仕事がしたかったんですよね。そのため、名寄にUターンするなんていう気持ちは全くなかったんです。卒業後は大阪のベンチャー企業に就職して、営業職をしていました。
名寄に戻ってきたのは2人目の子どもが生まれるタイミングで、仕事と育児を都会で両立していくのは難しいと感じていた頃でした。
戻ってきてすぐは、生まれたばかりの子どももいましたし、家の中で過ごすことが多かったのですが、少し経って「そろそろ仕事しなくちゃ」と思っていたころに友人から勧められたのが、現在の職場である「(株)エフエムなよろ」です。この会社はコミュニティラジオ放送の運営・配信や、コンサートホールである「エンレイホール」の管理などをしていますが、私は「バスのPR事業」ということで1年間の緊急雇用で採用されました。当時は運転免許を持っていなくてバスをよく利用していたので、仕事内容は大変でしたがおもしろい仕事でした。その後も色々と仕事を請けているうちに、2015年に正社員として採用してもらうことになりました。

地域を開拓し仲間を増やしていく、やりがいのある仕事

大阪時代にベンチャー企業で働いていましたが、いまの職場もちょっと似ているところがあるかもしれません。個人の裁量で任されることも多く、やってみたいなと思うことが提案しやすい環境です。現在、私は「Pickup(ピックアップ)」という地元のフリーペーパーの編集長をしていますがこちらも立ち上げから携わっています。編集の経験はなかったですし、わからないことだらけで、手探りで勉強しましたね。創刊号はたくさんの方に協力してもらいましたが、取材、写真、ライティング、編集、デザインに至るまでほとんど自分1人。最初の1年は本当に大変でした。
フリーペーパーは地元企業の広告で成り立っているので、街のお店や企業にはよく顔を出します。大阪時代は、店側のメリットを感じてもらえないと話しを聞いてもらえなかったり、会ってくれなかったりしましたが、名寄ではちょこちょこと顔を出して、世間話をして、仲良くなっていき関係を築いていきます。それが楽しいんですよね。高校時代には知らなかったお店もたくさんあって、開拓していく感覚もおもしろいんです。

小さな街ならではの、子育て環境とママ友達とのつながり

名寄で子育てをして驚いたのは、保育園に送迎するお父さん率の高さです!共働きも多いですし、周りのママ友達と話していても、子どもがいる家庭にやさしい職場が多いようです。子どもの行事のためにシフトを調整してくれたり、病気になった時にはサポートしてくれたり。私の職場も、自分の裁量で調整ができるので、子どもに何かあった時には休んだりしやすい環境です。どうしようもなくて子どもを会社に連れてきたこともありますが、それも受け入れてくれました。
名寄は自然も多く、イベントやレストランにも気軽に子どもを連れて行ける場所が多くて、子育てはしやすい環境です。子どもが食物アレルギーなのですが、お店に「アレルギー対応」なんていう看板がなくても頼めば快く引き受けてくれるお店も多いです。“ちょっと聞いてみる”、という個と個のコミュニケーションで対応してくれるのも、なんだかあったかくていいですよね。
ママ友達は自然とできました。私は子育てのサークルには入っていないのですが、小さな街なので、保育所のお迎えだけでなく日常でもよく会うんです。ちょっとした会話でご近所なことが判明して一緒に公園に遊びにいったり、誰かの家に集まって子どもを横で遊ばせながら母さんたちは飲み会、なんてこともよくあります。ママ友達を作るのには、Uターンも転勤者も関係ないですね。

プライベートと仕事が融合して、「楽しく生きる」

学生時代から、音楽家をサポートする・彼らを輝かせるような仕事をしたいと思っていましたが、根幹は変わらなくて、「音楽家」が「地域の人」に変化したんでしょうね。名寄に戻ってきて子育てを経験し、地域の人と話していると、「名寄はパッとしないよな~」というかつての想いがどんどんプラスに変わっていきました。今は、「まちづくり」という大きな話ではありませんが、自分の住む街をもっとおもしろくして、自分の暮らしを豊かにするために仕事がしたいと思っているんです。こういう感覚って、都会に住んでいるとあまりないですよね。
名寄では仕事とプライベートが同じ場所にあるので、プライベートの仲間と仕事したり、取引先だった人が飲み友達になったりということがよくあります。だから、どんな場所でも自然体なんです。そうなると、仕事をがんばるとかプライベートを充実させるとかではなく、「生きること、を自然体でがんばる」となります。
最近ひょんなことから、高校時代に習っていたラテンパーカッションの恩師と久しぶりに会って、地域の音楽仲間とともに練習を始めようということになりました。こんな出会いもうれしいです。また、音楽が私の近くにやってきて、わくわくドキドキしています。

プロフィール

都倉 唄栄

1987年北海道名寄市生まれ、2012年Uターン。長男、長女、母と私の4人暮らし。

Uターンは一大決心!と思っている方もいるかもしれませんが、普通に帰ってくる感じでいいと思います。仕事も帰ってきてみると意外にありますよ。やりたいことを限定しすぎると縛られてしまうので、ちょっと様子見・・・くらいで帰ってみるのをオススメします!

(株)エフエムなよろ
  • 名寄市西13条南4丁目 市民文化センター EN-RAYホール内
  • 電話:01654-9-7000
  • WEB:エフエムなよろ

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